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核医学検査(検査について)About Inspection

核医学検査とは?

ごく微量の放射性同位元素(ラジオアイソトープ[Radioisotope]、または略してRI、アイソトープといいます)を目印としてつけた医薬品(放射性医薬品)を用い、病気の診断や治療をする放射線医学の専門分野です。

放射性医薬品を体内に投与すると特定の臓器や組織に取り込まれ、そこで放射線(ガンマ[γ]線)を出します。これを特別なカメラで測定し、その分布を画像にすることをシンチグラフィといいます。CTと同様の原理で断層像にしてみることもできます。

使用する放射性医薬品の種類により、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)検査とPET(Positron Emission Tomography)検査に分かれます。

SPECT検査の対象となる疾患は脳、心臓、呼吸器、消化器、腎尿路系、内分泌疾患、骨関節など多岐にわたっており、さまざまな病態や機能の診断が可能です。

脳血流シンチグラフィ 脳血管障害、認知症など
心筋血流シンチグラフ 虚血性心疾患など
骨シンチグラフィ 転移性骨腫瘍など

PET検査の対象は脳、心臓、腫瘍性疾患の診断が可能で、最近ではがん検診で用いられることが多くなりました。

からだを構成している細胞は生きていくためのエネルギー源として「ブドウ糖」を必要としています。がんなどの悪性腫瘍は正常な細胞よりも増殖が盛んに行なわれるため、3~8倍のブドウ糖を必要とします。
このようながん細胞の性質に着目してがんを発見することもできます。
ブドウ糖にフッ素-18(18F)というRIをくっつけた放射性医薬品(FDG[フルオロデオキシグルコース])を体内に注射し、PETカメラという装置を用いてFDGの全身分布を撮影します。
がん細胞にはFDGが正常細胞よりたくさん集まります。そこから放出される微量の放射線をPETカメラでとらえて、がん細胞の位置や大きさだけでなく、がんの進行度合いを調べることができます。


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